新潟のソウルフード「へぎそば」

そばの見た目はみんな似たように見えますが、水分の量や配合する材料によって、硬さや弾力が違ってくるんです。 配合する材料の量によって味が異なってくるため、「どこの、何そばが好きか?」というのは好みが分かれそうですね。 新潟県では「へぎそば」が有名で、魚沼地方で生まれたと言われています。ちょっと変わった名前の蕎麦「へぎそば」について紹介していきましょう。

布海苔(ふのり)が使用されている

「へぎそば」の特徴は「ふのり」が入っていることです。「ふのり」とは何か分かりますか?江戸時代には麻織物の強度を増すためなどに使われていた海藻が原料の海苔(のり)です。この「ふのり」を練り込むことで、麺に強い弾力が生まれ、喉越しよく独特の食感が生まれます。 通常、そばのつなぎは小麦粉や山芋が主流で「ふのり」をつなぎとして練り込む地域は、新潟だけだと言われ、とても珍しい試みから生まれたそばだということが分かります。

「へぎ」の意味は?

「へぎそば」の「へぎ」はそばが盛られている四角い板状の皿のことです。山形県でも使われており、農村で見られる習慣だったそうです。

「へぎそば」の薬味は変わっている

「へぎそば」が一風変わっているのは、材料だけに留まりません。通常、そばを食べるときの薬味は、わさびや大根おろし、ネギ、ゴマなどが一般的ですが、「へぎそば」はかつて、わさびが身近になかったため、からしを合わせるようになりました。

今でこそお店によっては、わさびにするか、からしにするかを選んだりできるようです。 わさびは、生わさびをすりおろす新鮮なイメージがありますが、からしは……?こちらもこだわりがあるようで、からし菜から自家製で作っているお店もあるんですよ。

からしで食べる蕎麦はどんな味?

からしをつゆに溶け込ませる食べ方と、麺に直接からしをのせる食べ方があるようです。つゆに混ぜると冷やし中華のような風味がする、という意見があったりと、「ふのり」とからしの相性が良く、よい風味になるようですね。一度食べたら病みつきになる、という声が多いのが分かります。

「へぎそば」がもたらす人々のつながり

そばはどちらかと言えば、個人個人で黙々とすすりながら食べているイメージではないでしょうか。 しかし、新潟県の「へぎそば」はそういうイメージではないようです。

そばは人との輪を作る食べ物?

昔から新潟では、冠婚葬祭や行事ごとでもそばを振る舞うことが多く、大皿の「へぎ」に盛られたそばをみんなで囲んで食べながら一体感を味わったり、連帯感を感じていたそう。 そばが鍋のようにみんなで和気あいあいと食べられるなんて、この地域ならでの特色かもしれませんね。