新潟県名産「おけさ柿(八珍柿)」が甘く美味しくなるまでの秘密。

「おけさ柿(八珍柿)」は新潟県の晩秋を代表するおいしい風物詩です。新潟県のブランド柿としても有名で、観光のお土産や贈答品として多くの方が買い求めます。 甘くて滑らかな口当たりで親しまれているおけさ柿(八珍柿)ですが、主に使われている品種の平核無柿(ひらたねなしがき)と刀根早生柿(とねわせがき)は「渋柿」です。そのままでは食べられない渋柿が、芳醇で味わい深くなるのは「さわして」いるから。おけさ柿は「さわす(醂す)」、「さわし」と呼ばれる「渋抜き」を施すことで、甘く美味しくなるのです。 おけさ柿(八珍柿)を含む柿の渋抜きには一般的に焼酎を使います。他にはホワイトリカーや渋抜き専用酒なども用いられますが、度数は35度以上が一般的です。 作り方は柿のヘタの部分を焼酎につけ、ヘタとヘタ、実と実を合わせるようにビニールを敷いたダンボール箱などに詰めていきます。その後密封して置いておくと、早生の柿は5日程度、それ以外は10日~2週間くらいで渋が抜けます。陽の当たるところ・暖かいところに置くと渋が抜けやすくなりますが、傷むのも早くなるため注意が必要です。

新潟県の七不思議に連なる「種無しの柿」

新潟県における柿栽培の歴史は古く、江戸時代初期の1603年、現在の佐渡市羽茂地区で始まったといいます。「種が無い柿」ということから、「越後七不思議 ※」の次に珍しいという意味で「八珍柿」の名がついたそうです。 ※ 梅護寺の八ツ房梅、数珠掛桜、孝順寺の三度栗、逆さ竹、焼鮒、繋ぎ榧、片葉の芦。親鸞聖人にまつわるものが多い。

甘くて栄養価も高いから、ひと工夫でさらに美味しい

米が実り、果実が実をつけて色づく秋は、まさに収穫の季節。栄養価の高い食材がたくさん出回りますが、柿も昔から「柿が赤くなると医者が青くなる(柿を食べれば医者はいらないの意味)」といわれるほど栄養豊富な果物。ビタミンC・A・K・B1・B2がたっぷり含まれており、またカリウム、ポリフェノールも有しています。そのため、疲労回復やかぜの予防はもちろん、老化防止、ガン・高血圧予防、免疫力のアップ、二日酔いの回復などに効果が期待でき、健康食品としても非常に優れていると考えられています。 身体に良くても甘いだけに、気になるのはカロリーや糖質でしょう。しかし、柿のカロリーは100gあたり約60kcal、糖質は100gあたり約14gで、この数字は全食品の平均を下回っています。そのため、1日1個程度であれば、摂取しすぎということはありません。 おけさ柿(八珍柿)は、そのまま食べても美味しいですが、食材として、サラダや和え物をはじめ、酒類(おけさ柿で作ったワインやリキュール、日本酒、焼酎など)、ジャム、ケーキに用いることもできます。柔らかくなったものは、そのまま凍らせてシャーベットに、また中身をくりぬきミキサーにかけ、牛乳と併せて冷やす「柿プリン」を作る方もいて、子どものおやつにも最適なのだそうです。 なお、お土産用としては「おけさ柿(八珍柿)のワイン漬け」「おけさ柿(八珍柿)入りカレー」といった商品が販売されており、麺におけさ柿(八珍柿)を練り込んだ生麺を用いたラーメン店も人気があります。

新潟県の暮らしで、旬の果物をもっと身近に

新潟県にはブランド米やきのこといった作物だけでなく、高級洋梨の「ル・レクチェ」、リンゴ、イチジク、みかん、日本梨、越後姫(いちご)、桜桃、西瓜、メロン、ぶどう、ももといった多くの名産フルーツがあります。その中でも、美味しく健康増進が期待できるおけさ柿(八珍柿)を今回はご紹介いたしました。 1年を通じて、新鮮かつ種類豊富な青果あふれる新潟県。健康的な食卓のある暮らしを考えているなら、新潟県をU・Iターン先として検討してみてはいかがでしょうか。