水と共に栄えてきた新潟県

新潟県はかつて北前船(北国廻船)の主要な湊として栄えた地域であり、張り巡らされた水路に小舟が行き交うなど、まさに「水の都」でした。信濃川・阿賀野川といった大河を抱く肥沃な大地は、米をはじめ、昔からさまざまな農産物を生み出してきました。

新潟県は信濃川の洪水などにより、古代から潟(かた)や沼が数多く形成されてきました。そう言った経緯もあり、かつて越後平野のほとんどは低湿地帯でした。水害ゆえに新田開発が難しく、中世になると治水工事が行われるようになります。新潟県のダム事業は1953年完成の三面ダムを皮切りに進められ、現在では新潟県は19のダムを管理しています。
今も4つのダムを建設中で、奥胎内ダム、鵜川ダムが本体工事中となっています。

観光スポットとしても有名な新潟県のダムに注目

新潟県には、三面ダムをはじめ、笠堀ダム・内の倉ダム・大谷ダム・三国川ダム・奥三面ダム・柿崎川ダムほか、数多くのダムがあります。新潟県民なら、小・中学校の課外授業でダム見学に行くことも少なくないでしょう。中には観光地として有名なスポットもあり、近隣県からも多くの方々が足を運んでいます。
新潟県のダムは山中にあり、緑豊かな自然の宝庫です。特に大谷ダムや三国川ダムの秋の景色は格別で、「紅葉スポット」としても人気を博しています。

すすきと紅葉が秋を奏でる「大谷ダム」

1993年に完成した大谷ダムは三条市(旧下田村)に所在しており、多目的ダムとして建設されました。ダム建設により生まれた「ひめさゆり湖」では、カヌーやカヤック、ボート遊びや魚釣りといったレジャーが楽しめ、また自然観察などにいそしむ方も足を運びます。湖の名前はかつての地名・下田村の村花「ひめさゆり」に因んだものだそうです。

この地域の夏は涼しいため、避暑地としても人気です。湖の周辺には「せせらぎ広場」などの公園が整備されています。中でも季節に応じた景観が美しく、春の新緑はもちろん、すすきと色づいたナラ、ケヤキ、モミジなどの紅葉に彩られ、湖のたたずまいが美しいスポットとなっています(紅葉の見ごろは例年10月下旬~11月上旬となっています)。
また、「ふれあい資料館」では、ダムについて、大江・大谷集落の歴史、周辺の自然などを知ることができます。
※ 入館無料。開館期間は4月中旬頃~12月上旬頃。見学は新潟県公式HPより事前予約が必要。

ダム内見学も人気の紅葉スポット「三国川(さぐりがわ)ダム」

「三国川ダム」は大きな被害を出した1969年の大洪水を契機に建設されたダムで「地域に開かれたダム ※」の指定を受け、地域の特性を活かした整備を行っています。

※ 「地域創意工夫を積極的に生かし、ダム及びダム湖が持つ自然空間、レクリエーション空間を地域に対して開放し、地域の核として利活用するダム」として国土交通省により指定。

ダム湖である「しゃくなげ湖」の周辺には、釣り堀、オートキャンプ場、遊歩道などが設けられており、多くの観光客が訪れるアウトドアスポットとして有名です。

また、四季折々の豊かな自然もしゃくなげ湖の魅力で、春は桜、夏は新緑、秋は紅葉が人々の目を楽しませます。中でもしゃくなげ湖の最上流部にある「十字峡」は県内でも知られる紅葉の名所です(例年の見ごろは10月下旬〜11月上旬)。モミジ、ヤマザクラ、ウルシ、カエデ、ブナ、ナラなど、色とりどりの鮮やかな紅葉がダム周辺を美しく演出します。

三国川ダムのもうひとつの見どころは、ダム管理所1階の「情報館 ※1」と「ダム内部見学 ※2」です。前者ではパネルやコンピューター、ジオラマでダムを詳しく知ることができ、後者ではダムの地下100mの放流ゲート室や監査廊(内部点検用の通路)の働きを実際に体験することができます。放流ゲートから放たれる水の勢いには圧巻のひとこと。専用エレベーターで移動できるため、子どもから年配の方まで、気軽に参加できます。

※1 利用期間は5月~11月(無休)。入館無料。
※2 見学期間は5月~11月。火曜・水曜休み(ただし火曜日、水曜日が祝日の場合は見学可)。

あらゆる面で新潟県民の暮らしを支えている新潟県のダム

新潟県内のダムは洪水対策をはじめ、灌漑や発電に役立っています。また、周辺に整備された公園や見学施設は観光スポットや憩いの場として、新潟県民に安心な暮らしと潤いある生活を提供しています。
新潟県にお住まいの方も県外の方も、ぜひ紅葉の時期などにダムを訪れて、四季に応じてさまざまな表情を見せる景観を楽しんでみてください。